クリニックで双子の出産は無理
さて、私たちのベビさんですが、検診二回目にして、双子だと判明しました。
前回、とてもありがたいお言葉とリスクについてお話しいただいたのですが、
結論として、うちのクリニックでは双子は産めないので、紹介状書きますね!
ってことでした。
双子となると産前リスクもさることながら、いざ出産という時もそれなりの体制が整っていることが望ましいとのことで、連携先の大学病院を3つ提示されました。
次回までに決めておいてくださいー
って感じでした。
なんで多胎妊婦の受け入れができないの?
今回、リスクの説明とともに、一般的なクリニックで多胎妊娠の受け入れをお断りしている事情について内容説明を受けたので、ちょっとこちらでまとめてみますね。
多胎妊娠の場合、切迫早産や妊娠高血圧症候群など通常の妊娠中トラブルの確率が上がることに加えて、初期流産や双胎間輸血症候群など、通常は赤ちゃんが1人育つ仕組みのところに2人育てようとしているわけなので、母体はもちろん赤ちゃんへの負担も非常に大きくなります。
赤ちゃんが成長に必要な栄養素は、一人の時と単純に倍になりますし、母体の血液量も多くなります。
また、お腹が張りやすく、子宮口も開きやすいので早産になりやすく、そもそも、37週前後で2,500gぐらいに育っていると胎児だけで5,000gをお腹に抱えていることになります。そうすると、胎児だけではなく同時に胎盤や羊水も増えているので母体の負担はすごく大きくなります。個人差はあるものの臨月時には、7,000~10,000gの負担増になるとのことです。
ということで、産前の管理入院の可能性も含め、通常の単胎妊娠よりも母体や胎児へのリスクが高く、妊娠中の母体や胎児の管理もそうですが、何かトラブルが起きても対処しきれない場合があるので、受け入れをお断りしているケースが多いそうです。
というお話でした。
先生方もそうですが、産む側も後悔が無いように万全であるほうがいいですし、最近は妊娠・出産にかかわる病院訴訟トラブルなんてのもよく聞供養になってきましたからね。先生方も大変です。
そう考えると転院もやむなし、みんなの幸せのためです。ふむふむ理解しました。
何基準で病院を決めたらいいの?
さて、他の病気の時もそうだと思いますが、病院を選んでもいいですよ。と選択肢をいくつか与えられると結構困るものです。
ひとまず自分で調べてみたりしましたが、最近は病院に対する口コミサイトなどもあったりするので、産婦人科にかかわる病院の情報もかなり出てきます。
実際に検診を受けている方のものから、関係者かなーという人まで。
まぁ、明らかに怪しい内容も紛れていたりもしますが、これだけ簡単に情報が調べられる世の中になったのは便利ですね。
病院自体のHPも整備されているので、医療方針やら、小児科の併設状況とか、病棟のキャパシティなんかはある程度わかるので、そのあたりは参考にできますし、新生児集中治療室(NICU)や発育支援室(GCU)などが設置されているかも確認できます。
私たちも、産婦人科と小児科(外科)が充実していて、NICUがあるA病院とC病院で迷いましたが、最後はバスで通いやすそうなC病院に決めました。
双子にも種類があるんです
次回の検診日、クリニックの先生にC病院の紹介状を書いてもらい、翌週、C病院へ。
この時、私は仕事で付き添えなかったのですが、大学病院にて「膜性診断」というものを行ったそうです。
多胎妊娠には、いろいろなパターンがあって、私たちでも双子で「一卵性?二卵性?」なんてことをよく言いますよね。
双子の場合、ザックリいうと胎盤と膜の関係で、3種類に分かれます。正式な名前としては、下三つ。
- 【一絨毛膜一羊膜性双胎】
- 【一絨毛膜二羊膜性双胎】
- 【二絨毛膜二羊膜性双胎】
数字の小さい上の方が、リスクが大きいです。
私たちは「2」【一絨毛膜二羊膜性双胎】とのことでした。でもね、それなりにハイリスクですよーということでした。
ちなみに、一卵性双生児に相当するのは「1,2」でその妊娠の確立は 1000組に4組程度ということなので、0.25%ぐらいらしいです。この運の強さ、別で使えなかっただろうか。。。悔しい。宝くじも当たってくれればいいのにと思ったり(笑)
残りのパターンは、
「1」【一絨毛膜一羊膜性双胎】。簡単にいうと胎盤一つに部屋一つ、仕切りなしで二人。一卵性の双子の中でも1%以下と言われているようなので、1/25,000以下ですね。単純に同じ部屋で動き回るので相互干渉が激しく、特にへその緒が絡まることがあります。しかもお腹の中の状況は見えないので、いざへその緒が絡まっていたとしても解くわけにもいかない。非常にリスクが高いそうです。
「3」【二絨毛膜二羊膜性双胎】胎盤2つで部屋2つ。世間で言われている二卵性というやつです。このパターンだと男の子と女の子のような性別が別の双子にもなるわけですね。卵子が複数ある場合に起こるケースですが、部屋も栄養源の供給もそれぞれにあるのでリスクは低め。また、最近では不妊治療による排卵誘発剤の関係で、少々こちらは増えているようです。
二卵性も含めた双子の妊娠となると、出産全体の1~2%程度。そう考えると、世の中には結構双子さんっているもんですね。
ちょっとした研究題材に・・・
紹介状を書いてもらったC病院は大学病院でした。
妻からの話なのですが、大学病院とはいえ多胎妊娠の実症例は珍しいらしく、検診中カーテンの向こう側であれこれ説明していたり、人が集まったりする気配があったらしいです。
学生や研修医の方なんかもいて、こういう機会に多胎妊娠時の胎児エコーのやり方とか検診のポイントなんかを確認されていたのかもしれません。
ただ、妻にはなんだか見世物のようだった…と悲しかったとのことです。
大学付属の病院ですし仕方ないのかなと思いつつちょっぴり複雑な気持ち。ぜひ今後の医療に活かしてくださいね。
さて、そんな切ない思いをした妻を待ち受けていた言葉は!!
申し訳ありませんが、うちの病院では、二卵性の双子は受けいれているのですが、一卵性は無理なのです。
紹介状を書きますね!!
えぇーーーなんですとー!大学病院でもダメなの?最近のリスクヘッジは恐るべし。
また病院ランクアップするんですか?というか、この次ってどうなるんですか?
まぁまぁ、そう焦らずに。
ということで、われらが奥様一人で説明を受けてきたそうです。
はい。国立病院への招待状。をゲット!
むむむ。不安に輪をかけるようなことになりましたが、国立病院へ通院なんてそうそう通わない場所ですし、行くことになってしまったものはしょうがない。気合入れていきましょうか、奥様&ベビ達よ。
でもなー、病院の場所がまた遠くなってしまったのですよね・・・電車とバスだと片道1時間半。私が車出すとなると・・・そもそも検診2週間に一度だし、仕事休めるかなー。旦那もそこそこスケジューリングが大変になってきたのでした。
次回。国立病院と研究病棟。