おはよう。そしてこの世界へようこそ…
今日も天気のいい朝です。気持ちいい快晴ですねー。まずは、私の両親をつれて病院へ。
奥様の容態ですが、先生によると、大分血色も戻り、出血による貧血はまだ改善してはいないものの傷口はしっかり塞がってるし、あとは時間が解決してくれるでしょう。とのことです。よかったねっ!
さて、奥様ご機嫌いかがでしょう?
「がるるるるぅ」
って?!何で怒ってるのーよー
「こっちはスパルタなんだよ!夜中も朦朧としながらおっぱいあげてたんじゃ~。しかもミルク出てるか出てないかわらんし!哺乳瓶でもあげとるけどもっ」
なるほど。母親は出産後で辛くとも、赤ちゃんはミルクを飲んでいかないと死んじゃうわけですからね。また、赤ちゃんも母親もおっぱいを吸う/あげるということにまだ慣れていないため時間もかかるし、手間もかかる。ゆっくり眠れないしとてもストレスなのでしょうね。
しかし、今は病院設備もあり、看護師さんたちのサポートも得られます。おっぱいでなくとも哺乳瓶のミルクもおむつも揃ってる。こう考えると、現代が出産・育児の環境として非常に恵まれていることと、昔の方々が母子の生死と向かい合いながら、出産に立ち会ってきたんだなーと感じました。子供を産むって大変だ!
他人事だと、当たり前の様な赤ちゃんの誕生ですが、流産もあれば、死産もある。出産後に問題あれば、母親や赤ちゃんがそのまま亡くなることもあったでしょう。
とても安全に産める現代に感謝と、それでもまだ救われない命もあることを思って、今一度、二人が無事に産まれてきてくれたことに感謝です。
~ようこそ、私たちのいるこの世界へ。
奥様には頑張ってもらうとして・・・
奥様の無事と、双子ちゃんの状態を確認できたので一安心。奥様今夜も頑張って!
そうそう、私には私の仕事がありました。私の両親が妻の実家にご招待されているのでした。両親が遠方から来ていることもあって「是非この機会にいらしてください。」との熱い要望を受けての妻無しの里帰りです。奥様側の親戚一同が集まり、我々を歓待していただける様でして…。
子供たちと病院にさよならを言い、車で二時間。奥様の実家に到着です。親戚のお寿司屋さんの個室が貸し切られていて親戚勢揃いです!私は慣れていますけど(笑)、両親はちょっとビックリしつつも歓待ムードで宴へ突入。
宴と共に、まずは「昨日無事に双子の男の子が産まれました!」のご報告です。皆さんにもとても喜んでもらえました。皆に受け入れてもらえるというのはありがたいと感じましたし、また、退院後、奥様と双子ちゃんがしばらくこちらでお世話になりますので何卒よろしくお願い致します。
さて宴も終わり翌朝。今日もご機嫌な快晴。
今度は、私の両親とお義母さんを車に乗せて、病院へとんぼ返りです。もう一度車で二時間。出産は私していないですが、それなりに大変です。親戚周りとか、親同士のこととか気を使いますよね、やっぱり。そんなやり取りをやりながら無事病院に到着。
さて、病室では昨日よりもまた少し顔色がよくなった奥様が、今日こそは温かく迎えて…くれませんでした。てへ。
「体は痛いし、キツいし、寝れないし、おっぱいでないし、哺乳瓶のミルクもなかなか飲んでくれないし、ムキー!」
って感じでございました。お疲れ様です。
さて、今日はうちの双子ちゃんも保育器に入って、奥様のベットの横に並んでいました。おぉ、生まれたての時よりもちょっと人間らしくなってます。産まれた直後は、しわしわで顔まで毛でモサモサしていたので、ちょっとお猿さんのようでしたからね。双子ちゃんは着いたときは二人ともぐっすり寝てましたが元気そうです。そのあとミルク飲んだりゴロゴロしたり、お義母さんも抱っこしたり、眺めてみたりとご満悦そうで何より。
そっと奥様に小声で聞いてみました。(二人の区別ってできるようになった?)
「ん?まだちゃんとできないわよ?足のタグ無いと不安ね~。」
えぇーどうすんの(笑)。とはいえ、触れ合うようになるとだんだん特徴とか見えてきて、ちゃんと二人を区別できるようになってきます。それはまた別の機会に。
今考えると、この頃が一番平和でした。色々な意味で。
さて、奥さまの不満のガス抜きをして、皆一通り気が済んだようですし、双子ちゃんたちもミルク飲んで落ち着いたので、私の両親を新幹線の駅へ送り届けました。気を付けてねー。そして、お義母さんを最寄り駅へデリバリー。ありがとうございました。
ふぅ、出産前からの3日間を越え、やっと私も一息つけたのでした。疲れましたよほんと。あ、部屋の掃除しておかないと…怒られる(笑)
双子の名前を決めました!
翌朝。奥様の実家に帰ったり、愚痴聞いたり(笑)、バタバタしてたので忘れてましたが、双子ちゃんの出生届を出さないといけないのだった。
出生届は、出生の日から14日以内に出せってことですからね。病院で発行してもらった出生証明書をもって最寄りの行政出張所へ。そうそう前日に、奥さんと話合って、二人の名前をついに決めました。
奇を衒わずに、伸び伸びと日本の風土を感じられるような名前にしました。理由のひとつは、どうやら二人は伊勢神宮にお詣りした時期に授かったようなのです。なんとなく神秘的な繋がりを感じまして・・・。
長男、瑞穂。日本国の美称でもありますが、稲穂の国であるこの国に誇れるように人になって欲しいと想い名付けました。
次男、青葉。その国土の象徴である稲を育てるために必要な、清らかな水、青々と繁る木々。国土を覆う豊かな緑。を思い浮かべて名付けました。
二人協力して、この国や世界に豊かな実りをもたらしてくれるような人に成長していって欲しいという想いをイメージしています。左と右。上と下。の様な単純な対ではありませんが、お互いがお互いを根っこで支え繋がっているような感じです。完全に親側の自己満足ですけど!!ただ、願いや想いは、我々のそのままの本心なので、いずれ二人に伝えられるときがくるといいな。とは思っています。
あ、読み間違いもほぼ無いと思いますし、呼ばれても違和感ないってことも考えました。略すると、なんとなく「あーちゃん」と「みーちゃん」って感じですかね。
な~んて、幸せな感じでいたんですけど、現実はそうそう甘くはありませんでした。
次回、退院は現実の始まり