双子 妊娠期

長い長い誕生日 ~後編~(緊急帝王切開!)

投稿日:2018年9月16日 更新日:

破水させてはみたものの…

現在16:00過ぎ。いっこうに御産が進みません!

奥さんが悪いわけでもなく、もちろん子供達が悪いわけでもないんです。みんな頑張ってるんですけど、子宮口がなにしろ開かない。ビクともしない4㎝の壁。そのため赤ちゃんも降りてこられず。でも陣痛は促進されるわ、破水したら痛みはすごいわで、奥様はグロッキー状態です。

先生によると、赤ちゃんの状態は二人とも問題なさそうなので、しばらく様子見てみますが、それでもダメそうなら、帝王切開に切り替えましょう、とのこと。うちの奥様は、とにかく痛みとかに耐えちゃう人なので、今も懸命に耐えている様子。しかし、痛みはかなり辛い様で2、3分おきにやってくる陣痛の波みたいなもので、「くぅぅーーーーっ」となっています。

冗談も言えないし、話をする余裕もなし。こういうとき男は無力だなーと思います。なんにも出来ないですからね。実は、バイタルと分娩監視装置のような計器類があったので、バイオリズムに合わせて、そろそろくるよーと教えてたんですが・・・、

「うるさくてめんどくさかった。痛みの波はよくわかってたし、そもそも、痛みは計器の波からちょっと遅れて来とったんじゃ~!」

と退院の時に言われました(笑)・・・知らんかったー。そりゃごめんなさい。黙ってそばにいることぐらいなんですかね~こんな時、男性にできることと言えば。

先生。産まれそうにありません。

時間は、17:00を回りました。

先生「まだ、赤ちゃんは二人とも元気だけど、子宮口が開かないのでこれ以上頑張っても厳しいと思います。帝王切開への切り替えを提案しますが、どうしますか?」

「はい。帝王切開でっくぅぅぅぅー」奥さま二つ返事でお願いしますです。ですです。私も当然了承。

先生「了解しましたー」

ということで、帝王切開に舵を切りました。自然分娩にそれほど拘りもないですし、頑張って下から産まないと愛情が育たないなんて思い込みもない我々なので帝王切開じゃー!

先生「それでは、陣痛促進剤については投与をやめますね。ただ、投与をやめてもすぐに陣痛が収まるわけではないので、しばらく陣痛続きますから辛抱してくださいね。」

「はい。わかりまっくぅぅぅぅーーーーー。」

苦しむ奥様の隣で、無痛分娩の麻酔はそれほど効いていないのか、麻酔無しだともっと壮絶なのか。と震える私でした。まぁ、帝王切開に決まればあとは、オペ室とかの用意ができるのを待ちましょう、ジタバタしてもしょうがないですから。でも、逆子でもなかったし、うまく産めたらよかったのにねぇ~などとちょっと安堵感が出てきました。

そのとき。ガラガラー

先生「すいません。ご相談がありまして・・・。」

帝王切開。リスケしてもいいですか?

先生「馬さんのオペ室の準備進めていたんですけど、隣で緊急の帝王切開が必要なお母さんが出てしまいまして、そちらを優先させていただきたいんですが、いかがでしょう?」

「えぇぇ~~~。どういうことですか?」

…話を聞くと、隣のLDRのお母さんのお子さんが非常に危険な状態になっているらしく、緊急オペが必要になったとのこと。オペ室と看護師さんが必要なため、私たちの施術が1時間ほど後回しになります。とのこと。

先生「あ、馬さんの赤ちゃんは二人とも元気なので大丈夫ですよ!!」

母体があんまり大丈夫ではないんですが…。とはいえ、そんなことを言われたら断れないですよね。もちろん、こちらも様態が急変するリスクはあるものの、今は大丈夫。今ピンチのお母さんが隣にいるのに、「いえ!ウチが先じゃないですかっ!」なんて私たち言えませんってば。もしそれで、そちらの母子に何かあったら、一生悔やみそうですし、なにしろこっちがスッキリしないわ!

「早く戻ってきてね。」と先生と看護師さんを送り出しました。

先生&看護師さん「ありがとうございます!!」

18:00前。残ったのは静寂と…陣痛!これから1時間ほど陣痛促進剤の残りと戦う私たちでした。奥さんは痛みと、私は奥様ケアと(笑)

「くぅぅぅぅーなんで私が、くぅぅーこんなに、ぐぬぬぬー痛い目に。。。いけないのかしら、はぁはぁ」(そだね。がんばってるよー)

おめでとう!そしてありがとうございます。

そして、18:50。

先生「無事に生まれました!!」

隣のお母さんのことですけどもっ。おぉーそれはよかった。順番を譲っておいて何かあったら、そりゃ夜もしばらく寝れませんからね。先生、どうぞ次は我々をよろしくお願いします。ということで、オペ室も準備も整っていたようなので、ちゃちゃっとストレッチャーで別の階へ。看護師さんの説明は早口すぎてわからず。慌ただしく行っちゃうもんだから置いてかれました

待合室の両親を連れて、オペ室の階数は分かっていたので、降りていくと、「こちらへ~」という案内が。家族待合室みたいなのがあるのですね。まぁ、ここまで来てもやっぱり男には出来ることはありませんでした。無力感全開!しばらくモヤモヤして待っていると、バタンと先生が出てきました。

19:15。

先生「無事生まれましたよー、双子ちゃん二人とも元気です!」

「ありがとうございます!」

おぉーそれはよかった。ひと安心ですな。しかし、出産のときってドラマみたいに、「オギャーッ」て鳴き声が外まで響きわたるわけじゃないんですね。あっ。そうだ大事なことを頼まれていたんだった。

「先生、胎盤の写真って撮ってもらえますか?」

先生「はい。いいですよ。ちょっと待っててくださいね~」

さすがフランク先生。デジカメを受けとると颯爽と写真撮って帰ってきてくれました。

先生「こんな感じでよかったですか?」

おお!先生。いい腕してますぜ。胎盤一つにへその緒二本と。きれいに写してもらえました。

先生「あ、そうだ。奥さんですが、ちょっと出血が多かったのでしばらく安静にしてもらいますね。直接別のエレベータから病室へは戻りますので皆様はどうぞ元の大部屋へ。」

あれ?そうなんですか?

この時は、まぁそんなもんかぐらいに思ってましたが・・・奥様は、結構大変な状態なのでした。出産はまだ無事に終わったんじゃなかったのでした。

誕生その後に続く。

-双子, 妊娠期


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初産から双子の男の子を授かり、30代後半から否応なしに育児に参加することに…わからないだらけの中で、妻と一緒に育児を実地体験で学んでいます。
皆さんと子育ての苦労や面白さを共有できたらと思います。

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