計画出産。誕生日いつにしますか?
「出産日、いつにしましょうか?」
という先生からの質問だったんですが、まぁ結局子供達の誕生日を決めることと同じ意味なわけでして。
今まで出産というものは母親に陣痛が来て初めて、「産まれるぞー!」って状態しかないのだと思っていましたが、医療的な手順を踏んで出産コントロールっていうことが出来るんですね。知りませんでした。
私たちの子供達は、双子ということもあって、無事35週を超えた定期検診の際に、37週を目標とした計画出産の相談となりました。子供達もいうことを聞いてくれるお利口さんなのか、たまたまなのか、二人とも正位で頭は下。帝王切開は必須ではなく通常分娩も可能とのこと。
<ブリーフィング>
計画出産の概要としては、
「出産予定日の前日に入院してもらい、陣痛促進剤とバルーンを挿入して子宮口を開き、翌朝から出産。という流れになります。」
と看護師さん。むむむ。男性には想像つきにくいのですが、バルーン入れて膨らませるって何ですか。…痛くないんですかね。
先生「そうですね、大丈夫ですよ!陣痛や出産の方がもっと痛いので。」
さらりと言われました。奥様は隣で絶句してます。それってあまり大丈夫ではない気が・・・。それだけ通常であっても出産、陣痛というのはとても危険だし、痛みを伴うってことなんですね。
がんばろうね奥様! うがっ。なんで足踏むのよー。
いつでもいいよ。は決めにくい
「お昼何にする?」「私はなんでもいいよ。」とか、
「前回は私がプラン立てたから、今度はあなたが好きなところに旅行に行こうよ。どうする?」やら、
「結婚式はいつにする?仏滅以外だったら私いつでもいいよ?」
なんてことと一緒で、「いつ。何を。を決めてください。」と言われても、人間なかなか決められないのものです。これをスパッと決めれる人はものすごい決断力のある人ですね!
ただ、出産日なので、本当にいつでもいい!というわけではなく、出産予定日(我々は37週を目標)の1週間前後の中で決めることになったのですが、これが3月末から4月初にかけてであれば、間違えなく4/2以降で!と言っていたんでしょうけど、そんな迷うような日付帯でもなく。さらに、もともと私も出産前後では仕事も休む予定で調整していたので、それほど明確な日にちは…とはいえ決めなければいけないので、
「先生それじゃ、5日で!」
先生「あーすいません。4日の夜から5日にかけて電子カルテシステムの更改でちょっと受け入れが難しいみたいとのでした。一応可能か確認はしてみますが、どうしますか?」
なんですと…私も仕事がシステム屋の端くれ。そんな本番リリース真っただ中にあえて検証者として飛び込む勇気なんてないですよ。バグってたらどうすんですか。カルテとはいえ。重大インシデントあったらシステムが切戻しされる可能性もありますし、データとか、制御系への影響が皆無とも断言できないので…「○月5日の計画出産は却下、やめときましょう。」また、4日以前は、他の予約とかが既に結構入ってしまっているようとのこと。んじゃ6日以降か~。次の日が土日ってこと考えると、6日がいいね!そうだね。
「6日にしましょう。」
先生「はい、わかりました。それでは、〇月6日で進めさせていただきますね。」
って感じで誕生日を決めました。日にち的には特に不満は無しです。
記念日が近かったり、よくある年間イベント(正月、クリスマス、うるう日とか)に合わせたい人には、計画出産の場合、ある程度、誕生日が調整できるのは朗報かもしれませんね。
計画出産のメリット・デメリット
実は計画出産は、双子の出産計画だけではなく、早期に大きくなりすぎた赤ちゃんや、このまま妊娠継続を行うと母子へのリスクがある。という場合にも行われるようです。また、出産予定日を一定期間過ぎても出産の気配が見られない場合なども同様ですね。
さて、当事者になったので計画出産のメリット・デメリットを考えてみました。
デメリット
早速ですが、デメリット側をちょっと考えてみます。
・計画日の前に出産となった場合に混乱する
これは後で笑い話になるケースだとは思いますが、出産日が決まっているのでおそらく旦那さんは会社に休みを申請し、奥さんも入院準備やら親類に「〇〇日に出産なの。」みんな立ち会ってもらえると嬉しいです。などと余裕をもって言って、上京するためのホテルを手配したりスケジュールを組んでいるに違いありません。
にもかかわらず、計画日前に陣痛が始まって出先から運び込まれ、旦那さんや両親なども出産には結局立ち会えず、赤ちゃんもポーンと出てしまうような場合ですね。まぁ、無事に出産できれば御の字なわけですから、出産に至れたならば笑って済ませるケースですね。
・無痛分娩や帝王切開の可能性が高いため費用がかかる
計画出産の一番のデメリットは費用面でしょうか。
計画出産となると大体二つのパターンがあって、
・前回の出産が帝王切開だったもしくは、自然分娩を待つにはリスクが高い場合
・無痛分娩を希望している場合
があるようです。医療行為的な帝王切開の場合は保険適用になったり、そもそも任意保険でのカバーが効いたりします。ただ、最近希望される妊婦さんが増えてきた無痛分娩の場合は、費用的には10万円程度が別途必要となります。そもそも、先行して背中から麻酔のラインを確保する必要があるので、準備を含めるとほぼ計画出産となるようです。無痛分娩の詳細は、うちの奥様も経験したので出産体験として書いてみます。
・過強陣痛となるリスクがある
帝王切開ではない計画出産時には、おおむね陣痛促進剤が用いられます。
陣痛が誘発されたのち陣痛が急激に強まったり、子宮の収縮間隔が短く収縮の持続が長くなる状態を「過強陣痛」といい、産道の準備が整わない時点で強い力が加わったりすると、子宮破裂など母体損傷を起こす危険があります。また、同時に赤ちゃんにも強いストレスがかかるので、酸素不足による心拍数低下や、場合によっては仮死状態に陥る場合もあります。
原因は主に、陣痛促進剤の過剰投与であることが多いとのことで、分娩監視装置を用いて収縮具合を監視しながら、投与量を調整してもらうことを祈ることとなります。幸い私たちは、そういう状況にはなりませんでしたが発症した場合はものすごい痛みが伴うのだそうです…
メリット
ちょっと暗い話になってしまったので、メリットは明るく楽しく!
・事前に準備がちゃんとできる。
計画出産の一番のメリットはこれに尽きるかと。
旦那さんが出産立ち合いを希望していたり、それぞれの両親が遠方であってもいろいろ手配しやすいとか。なにより、妊婦さんの気持ちの整理ができる!
臨月間近の妊婦さんと話していると、いつ陣痛が来るかわからない中、一人で家にいたり、買い物に出かけたりという時間が結構恐怖なのだそうです。陣痛で動けなくなった時には、周りにお願いすることになるんでしょうが、HELPも言えない状況だとどうすんのと。
そして、その出産は近いうちに必ず来るという。そう考えると、〇日に入院して病院で出産を行えるという安心感は大きいですよね。
・母子へのリスクが少ない
これ、デメリットの「過強陣痛」の逆になりますが、そもそも通常であっても出産そのものが結構なリスクのある行為です。産まれてくる赤ちゃんもそうですが、母体も危険と隣り合わせです。何が起こるかわからないからですね。無事に生まれてくる分娩だけではなく悲しい結果となってしまうケースもあなたが想像しているよりもずっと多いのです。
計画出産の場合は、事前に入院して、経過観察を行いながらの分娩となりますし、場合にっては緊急帝王切開に切り替えての処置も可能なため、母子ともにリスクは少なくなります。「微弱陣痛」とかでお産が進まないケースも対処可能ですしね、都合よくはいかないものです。
・無痛分娩が選択できる
デメリットでは、費用面として挙げましたが、母体への負担が小さいという面で無痛分娩はメリットの方にも含まれます。無痛分娩は、麻酔で痛みを軽減させるということで、計画出産のオプションのようなものでもありますが、血管の病気であったり、心臓が弱いなど母体側にリスクがある場合は負担軽減に有効な手立てとなるようです。ただ、無痛分娩が可能な病院というのがまだまだ少なく、したくても出来ないという方も多いらしいことと、無痛とはいえ完全に痛くないわけではない(らしい)です。先生からも説明がありましたが、いきんだり、陣痛自体を感じなければならないため全身麻酔のようなことにはしないのです。
うちの奥様も、麻酔ボタンを途中から押してましたが、痛いのは痛いらしいです。陣痛がスイカを鼻に入れる。みたいな表現ありますが、無痛でもちょっと骨折したぐらいの痛さはあるよ。とのこと。十分痛いですわよ(笑)
そして、たどり着く双子の出産日
ここまで長い道のりでしたが、来週やっと出産を迎えることができそうです。ここまでそれなりに準備してきたことですし、母子ともに大きな問題もなかったので出産以降もなんとかなるでしょう。という気持ちでいましたが、まぁそう簡単にはいかないのが出産、そして人生(笑)
次回、長い長い誕生日。
それでは、皆様よい出産を~。